グループ全体の「企業間シェアリング」で社用車運用を最適化
包括的なサポートで環境負荷を削減した“エコな社用車利用”を実現

左から執行役員 総務部 ジェネラルマネージャー 栗原様、総務部 マネージャー 有田様

株式会社エフピコ

事業内容 ポリスチレンペーパーおよびその他の合成樹脂製簡易食品容器の製造・販売、並びに関連包装資材等の販売
設立 1962年7月24日
従業員数 988名(エフピコグループ 5250名)       ※2025年3月31日現在
導入台数 約120台
URL https://www.fpco.jp/

導入前課題

・全国の営業社員が「1人1台」の専用車両による営業活動を行っていた
・車両台数の増加に伴う環境負荷の増加を憂慮
・駐車スペース含む車両管理に伴う費用の高さ、利便性に問題あり

導入効果

・営業社員の2/3ほどの車両台数でも十分な営業活動が可能に
・車両台数の最適化でエコな営業車利用に貢献
・利便性高い運用で、大幅なコスト削減を実現

食品トレー・容器メーカーとして「現場主義」「顧客第一主義」を徹底し、「もっとも高品質で環境に配慮した製品を」「どこよりも競争力のある価格で」「必要なときに確実にお届けする」を追求する株式会社エフピコ。

グループ全体で、豊かな食文化の創造とともに持続可能な社会の構築に大きな役割を果たしていくことを目指して取り組みを進化させる同社は、東京本社の社用車の運用状況を改善するため2022年5月にトヨタモビリティサービス(以下、TMS)の社用車専用クラウドサービス『Booking Car』を導入。そこから2023年1月、同じビルに入居するグループ企業にも同サービスを導入し「企業間カーシェアリング」をいち早く行い、車両台数を最適化、コスト削減と環境負荷の削減を実現しました。

TMSのサービスにより何がどう変わったのか。執行役員 総務部 ジェネラルマネージャーの栗原様と総務部 総務課 マネージャーの有田様に話を聞きました。


企業間カーシェアの活用からカーリースまでトータルサポート

──貴社の事業内容について教えてください。

執行役員 総務部 ジェネラルマネージャー 栗原様(以下、栗原様):当社は、スーパーやコンビニエンスストアなどで使用されている食品トレー・容器を製造・販売しているメーカーです。原材料のプラスチックは近年、海洋プラスチックなど環境面での課題がクローズアップされていますが、当社は「販売して終わり」にするのではなく、使用済み容器を回収し、再び食品トレー・容器とする独自の循環型リサイクルシステム「トレーtoトレー®」を世界で初めて確立し、実践しています。

これにより環境負荷を低減しつつ、高品質な容器の安定供給が可能に。当社が長らく、30%を超えるシェアを誇る業界No.1のポジションを維持しているのも、環境面でのこうした取り組みがお取引先様、消費者のみな様に評価いただいているからこそだと考えています。 

昨今は単なる「脱プラ」ではなく「活プラ」を掲げ、機能性を高めつつ環境への負荷がより小さい新製品や新素材の開発を進めています。また、容器のデザインも吟味を重ねていますので、お取引様からは「売り場で食材が映える」と評価をいただき、消費者のみな様には「そのまま食卓に並べても違和感がない」とご好評をいただいています。

──貴社ビジネスにおける、TMSのサービスの役割についてお聞かせください。

栗原様:TMSさんには社用車シェアリングの仕組みをご紹介いただき、社用車に『Booking Car』を導入し、現在はリース車も多数納入いただいています。食品トレーは発泡素材のものも多くあり、営業社員 がサンプルを持ち運ぼうと思うとかさばるため車に積むしかありません。当社は札幌から福岡まで全国に営業所がありますが、以前はほぼ「1人1台」の専用車両で営業にあたっていました。

ありがたいことに事業が順調に伸びているため営業社員の数も増加傾向です。しかし、大都市圏では駐車場の確保やコストの問題があり、車を増やしたくても増やせません。この問題を解決してくれたのが『Booking Car』でした。具体的には現在、東京本社に入居しているエフピコ本体とグループ企業が『Booking Car』を用いて社用車の「企業間カーシェアリング」を行っています。

これにより社用車の効率運用が可能になり、「1人1台」を大きく下回る車両数でも、従来通りの営業活動を維持できる体制が整いました。

車両台数「1人1台」の体制から、「営業社員数の2/3」をスムーズに実現

──『Booking Car』導入以前の東京本社には、どんな課題があったのでしょうか。

総務部 マネージャー 有田様

総務部 有田様(以下、有田様):私が東京本社で社用車管理にあたっていた当時、栗原から話があったように、営業社員の増加によって「1人1台」の営業車を維持するのが難しくなっていました。エフピコの東京本社は、新宿区西新宿のオフィスビルにテナントで入っているのですが、ビルの地下駐車場には空きがほとんどありません。またビル外の駐車場を借りると、新宿という土地柄、車両リース費よりも高い月額料金がかかります。さらに、車に積んでいたサンプルを外の駐車場から本社まで持ち帰ってくるのも、大変な労力です。

そんな状況でしたから、『Booking Car』の導入以前から他社のシェアリングサービスを一部活用していたのですが、費用面に課題があり、台数の拡大には高いハードルがありました。また、一拠点に登録できる車両台数が限られていたり、予約状況を一覧できなかったりと、法人向けのサービスとしては物足りなさを感じていました。その点、TMSさんにご提案いただいた『Booking Car』は、費用面でも利便性でも満足のいくものでした。

──導入のプロセスとメリットについて教えてください。

有田様:まずは、2021年10月に営業本部内の一部署から実験的に導入をはじめました。そこで手応えを得た後に、営業企画部と協力しながら台数を増やしていきました。

その間、営業社員からの要望も取り入れています。個々が所有していた車を「みんなで使う」形に変えるわけですから、彼らに不安がまったくなかったとは言えません。例えば、車が「1人1台」だった頃に比べると、社用車のシェアリングが始まると「車が空いていない」事態が発生するのではないか、お客様に呼ばれたときにすぐ車で向かえないのでは、という不安の声もありました。そこで営業社員全員が使える「営業本部内シェアリング車両」に加えて、各部署のなかで使える「部署内シェアリング車両」の枠を用意しました。より少ない人数でシェアするかたちにすれば、「車が空いていない」リスクを抑えることができます。

続いて2023年1月、同じビルに入居するグループ企業の社用車にも『Booking Car』導入を進め、「企業間シェアリング」を実現しました。空いている社用車をグループ間で融通しあうことで、社用車運用の最適化はさらに進んでいます。

一番のメリットは「社用車を増やさずに済んだ」ことです。いま東京本社で『Booking Car』を導入しているのは約120台ですが、もし「1人1台」の体制を維持しようと思ったら倍の営業車が必要です。言い方を変えると、社用車シェアリングによって、営業社員の2/3ほどの車両台数でも十分な営業活動ができるようになった、ということです。もちろん、ビル外で駐車場を借りる必要もなくなり、大幅なコスト抑制につながっています。

また、車両台数の最適化が進んだおかげで、結果的に環境負荷も低減しているはずです。食品トレーのリサイクルを通じて環境保護と資源の有効活用を図っている当社にふさわしい、エコな社用車利用の実現に近づきました。

導入プロセスも、想像していたよりずっとスムーズでした。「1人1台」だった頃には不要だった「アプリで車を予約する」作業に戸惑った営業社員もいたはずですが、特に不安、不満の声はあがっておらず、ストレスなく運用できているようです。『Booking Car』導入に際しては、TMSさんからいただいたマニュアルに加えて「スマホから予約するときはこの画面のこのボタンを押す」などと画像つきで解説した詳細なマニュアルを作成し営業社員に配りました。社内の温度感のわかる管理者側が現場目線で疑問に挙がることを先んじてマニュアルに落とし込むというのは効果的かもしれません。

グループ間シナジーを生み出す企業文化で全国の拠点に普及
垣根をつくらない社風が「企業間シェアリング」を可能にした

──社用車の企業間シェアリングはまだ類例の少ない取り組みですが、どのように推進していったのでしょうか。

栗原様:エフピコグループには「垣根をつくらない」文化が根付いています。東京本社にしても、グループ企業が複数同居しており、空間を仕切るものもなく、完全に出入り自由です。M&Aなどを経て新たにグループ入りした企業に対しても、全社をあげて徹底的に支援します。「企業間シェアリング」は、そうした取り組みの延長線上にあるものだと思います。シンプルに考えて、1社1社が営業車をバラバラに使うよりも、グループ全体で運用したほうが効率的ですし、コストも抑えられます。細かい課題は後から出てくるかもしれませんが、まず「やってみよう」と始められるのは当社グループの良さだと思います。

もとより当社グループは、グループに属する約30社によって、食品トレー・容器の製造、販売、配送、リサイクルなど一連の事業が有機的につながるバリューチェーンを構築してきました。シェアすべきリソースがあればすべて共有してシナジー効果を生み出す姿勢は、私たちの伝統とも言えます。余談ですが、日本経済新聞が主催する「NIKKEI社歌コンテスト2025」で大賞を受賞できたことも、グループが一体になって取り組んだ結果だと自負しています。

ですからこの先、東京本社以外の拠点にも『Booking Car』を導入することになると思います。実際、大阪支店には導入が始まっているところです。

車・移動・環境課題への包括的なサポートに期待

──TMSに今後期待するサービスはありますか。

執行役員 総務部 ジェネラルマネージャー 栗原様

栗原様:やはり、私たちの本業においても注力している環境配慮に絡めたご相談をさせていただきたいと考えています。たとえば電気自動車(EV)の導入など、「車と環境」に関わる包括的なサポートをTMSさんにご提案いただければ非常に助かります。一口にEVと言っても、充電設備などのインフラを整える必要もあります。こうした課題に対して、具体的な解決策を一緒に検討していけたら嬉しいです。

有田様:当社の工場は多くが市街地から離れたところに立地しているため、運転免許を持たない従業員が通勤手段に困るケースがあります。工場は3交代制の勤務で夜勤もあるため、会社側で送迎をすべてカバーするのは厳しいのが現状です。電動アシスト付き自転車を貸与したり、外部の送迎サービスを検討したりしていますが、より柔軟で安全な移動手段を確保するためのアイデアを提案していただき、様々な領域でご一緒していけたらと思います。

(取材・執筆:東 雄介 編集:桐生 幹太 撮影:土方 翔太)


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