• 安全安心
  • 2023.03.17

【交通安全クイズ】~高速道路における安全運転 編~【vol.02】

近年、高速道路における事故の発生件数は、クルマの安全性能が向上したことにより減少傾向にあります。
それでも、年間8,000件程度は未だに発生し続けています。

そこで今回は、

・4月に入社される「新入社員」のみなさま
・人事異動などで「久しぶりにハンドルを握る」というみなさま
・運転歴が長くなり、「初心」を忘れてきているとお感じのみなさま

このようなみなさまに向けて、『高速道路』というキーワードを軸に安全啓蒙を兼ねた
『交通安全クイズ~高速道路における安全運転 編~』をお届けします。


【交通安全クイズ】高速道路での運転ルール|認識度チェック!(全3問)

Q1


前方車両を追い越すため、追い越し車線に進路変更。 その後も追い越し車線を法定速度以下の速度で走行し続けた。 高速道路において、この運転行為は交通違反に該当する行為となるものでしょうか?

 ①法定速度を守っているので該当するところはない
 ②追い越し車線を走行し続けたため、交通違反となる

答え

 ②追い越し車線を走行し続けたため、交通違反となる

解説

高速道路において、追い越し車線とは次の通り定義されています。

・片側2車線以上の一番右側にある車線
・走行車線を走行中に前車を追い越す際に利用する車線

走行できる状況についても、
下記のような限られた状況のみと定められています。

・前方車両の追い越しをするとき
・右折のためにあらかじめ寄るとき
・道路標識や道路標示により通行区分が指定されているとき
・接近してきた緊急自動車に一時進路を譲るとき
・道路の状況その他の事情によりやむを得ないとき など



(車両通行帯)

第二十条 車両は、車両通行帯の設けられた道路においては、道路の左側端から数えて一番目の車両通行帯を通行しなければならない。ただし、自動車(小型特殊自動車及び道路標識等によつて指定された自動車を除く。)は、当該道路の左側部分(当該道路が一方通行となつているときは、当該道路)に三以上の車両通行帯が設けられているときは、政令で定めるところにより、その速度に応じ、その最も右側の車両通行帯以外の車両通行帯を通行することができる。

2 車両は、車両通行帯の設けられた道路において、道路標識等により前項に規定する通行の区分と異なる通行の区分が指定されているときは、当該通行の区分に従い、当該車両通行帯を通行しなければならない。

3 車両は、追越しをするとき、第二十五条第一項若しくは第二項、第三十四条第一項から第五項まで若しくは第三十五条の二の規定により道路の左側端、中央若しくは右側端に寄るとき、第三十五条第一項の規定に従い通行するとき、第二十六条の二第三項の規定によりその通行している車両通行帯をそのまま通行するとき、第四十条第二項の規定により一時進路を譲るとき、又は道路の状況その他の事情によりやむを得ないときは、前二項の規定によらないことができる。この場合において、追越しをするときは、その通行している車両通行帯の直近の右側の車両通行帯を通行しなければならない。

(罰則 第百二十条第一項第三号、同条第二項)

(出典:道路交通法第20条3項)

このように追い越し車線を走行する際には、必ず、『追い越し車線を目的以外で走行し続けることは、交通違反となる』というリスクを含んでいることを認識の上、走行するようにしてください。

さらに、追い越し車線を漫然と走り続けることにより、「あおり運転」を誘発する可能性も含んでいます。
高速を走行する際には、必要のない衝突は未然に回避できるよう、十分に注意したいところですね!



Q2


時速100kmで走行している際の 必要な車間距離の目安 はつぎのうちどれでしょうか?

 ① 22m
 ② 44m
 ③ 76m
 ④ 112m

答え

 ④ 112m

解説

高速道路で起こる事故のうち、最も多く発生しているのは『追突事故』です。
そして、その多くが「車間距離不足」が原因となっています。

走るクルマが危険を感じ、ブレーキを踏み、止まるまでの距離を停止距離と言います。
この停止距離は、空走距離と制動距離の2つを足し上げた距離となり、停止するまでに一定の距離が必要となります。


この停止距離は、走行時の速度・クルマの重量・乗車人数・路面状況など、運転時の条件によっても大きく異なります。

そのため、スピードが上がれば上がるほど、必要な停止距離は長くなるということを理解し、事故を防ぐためにも十分な車間距離を取るように心掛けましょう。

ただし、走行時、前方車両との車間距離を十分に取ったつもりでも実際には想像よりもはるかに車間距離が短かったという事も少なくはありません。

その結果として、トラブルが起きた際に止まりきれず、
事故を起こしてしまう…というケースも発生しています。

そこで、走行時でも簡単に前方車両との車間距離を確認できるチェック方法をご紹介します!



<走行時、前方車両との車間距離を確認するチェック方法>

このチェックで対象物を通過するまでにかかる秒数は、先程の「停止距離」を基準として、
車間距離を進む際にかかる時間を秒数で割り出し、目安として算出しています。

安全に停止するのに必要な距離として、予め
一般道では2秒以上、高速道路では3秒以上と覚えておくことで、効果的かつ簡単にチェックが実施出来ます。

ただし、このチェック方法を行う際の注意点として、
運転中に数を数えていると平常時よりもカウントスピードが
早くなってしまうことがよくあります。

そのため、カウント時「ゼロイチ、ゼロニ、ゼロサン…」と
頭にゼロを入れて数えるようにすること
で、ゆとりのある車間距離を確保することが可能です。是非お試しください。

 

最近は衝突被害軽減ブレーキなどの普及も進み、ぶつからないようにサポートしてくれる先進技術も増えています。
それでも、システムには限界があるのも事実です。

そのため、何かあったときに自身で止まれるようにするためにも車間距離を十分に取っておくことが重要です。

また、長距離走行時においては、疲労の蓄積が事故に直結します。
適度な休憩をはさみながら、集中して運転できる状態をしっかりキープしましょう!



Q3


高速道路の 制限速度を超えた時速130㎞での視野角 は次のうちどれでしょうか?

 ①30°
 ②50°
 ③100°

答え

 ①30°

解説

運転者の視界というのは、速度が上がることで想像以上に狭くなります。

例えば、下記のように時速40kmでの視野角は100度あるのに対し、
速度が上がるにつれてハッキリと見える範囲はどんどんと狭まり、時速130㎞では30度となってしまいます。

時速40㎞の時のように視野角が100度であれば、
路側の障害物やその他の潜在的な危険を事前に察知することは十分に可能です。

しかし、視野角が30度となった場合、周囲の潜在的な危険を認識する能力は大きく低下し、
動体視力による危機検知能力も大幅に減退。

危険の認識や回避行動の遅れにより、事故が起こるリスクを大幅に高めてしまうのです。

実際、人間が得る情報の約90%は目から得る視覚情報だともいわれており、
安全運転には「視覚」がとても重要な要素となっています。

<視覚情報とは>

私たちの視野は広い範囲が見えているように思いがちです。

ですが、視覚は、中心から約30度のしっかりと対象物を確認できる「中心視野」と、その外側で周囲約100度をぼんやり確認ができる「周辺視野」で構成されています。

ドライバーは、運転時「周辺視野」で路面や景色の「流れ」と走行状態を確認し、視線ともいわれる「注視点」で詳細な動きや物体を捉えています。

そこに、対象物との距離感や速度を認識する「動体視力」が関与し、これらの視覚情報を元に、判断を行いながら運転をしています。


この「動体視力」は、通常視力(静止視力)とは異なり、動いている物体を持続して識別する能力であり、
動くものを捉え続ける運転時には最も重要視すべき能力のひとつです。

そして、加齢や目の疾病等によって低下することが広く知られており、
疲れや体調不良などによる影響も受けやすいという特徴があります。

そのため、疲れや体調不良を感じた際は、無理をせず運転をやめたり、
少し休憩をとったりすることでも事故を未然に防止することが可能です。

参考:JAF(日本自動車連盟) 速度と視野の関係


事故のない安全安心な社用車運用を目指して—

全問正解は出来ましたか?

いつもより速いスピードでクルマが行き交う高速道路は、チョットした気の緩みが事故に直結します。

さらにタイヤを酷使するため「タイヤのバースト」も多く発生します。「タイヤのバースト」に関しては、『タイヤの空気圧』をチェックすることで回避することが可能です。

多くの方が新しい土地で活動を開始するこのタイミングから、
安全運転に関する意識や小まめに点検を行う習慣付けを心がけてみるのもいいのではないでしょうか。



—企業さまの実情に合わせた、取り組みもサポート!

トヨタモビリティサービスでは、
社用車をご利用される従業員のみなさまの安全安心や危機意識の醸成にお役立ていただけるよう、交通安全クイズをご案内しています。

社内の交通安全啓蒙活動の一貫としてもご活用いただける内容となっておりますので、是非ご活用ください。

そして、事故削減に関するお手伝い、新年度で新たに運転をされる方の安全運転教育、保険料率の改善提案など、企業さまのお悩みに合わせ、幅広いご案内を行っております。こちらもあわせて、ご活用ください。

次回の交通安全クイズもお楽しみに!


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